定石道中/藤沢秀行

 上級以上 ☆☆☆★
 日本棋院 佐藤和男

 ゴ・スーパーブックス31。昭和48年刊。
 このブログでも棋書の分類で「定石」と「手筋」は分けている。しかし、定石は手筋を尽くした最善(に近い)着手の応酬であり、本来的には分けられるものではない。出来上がった定石手順(結論の手順)をただ覚えるという入り方をすると、一手一手の意味や手筋としてのすばらしさを消化することができず、かえって弊害も多い。「定石を覚えて2目弱くなり」はけして珍しいことではないのだ。
 本書はその問題に着目し、定石の中で手筋を学び、手筋の知識だけではなく本当の意味での定石理解を目指した意欲作。定石手順の中に現れる手筋もあれば、ハメ手がハメ手である所以も、それをとがめる手筋が存在するからだ。このような角度から手筋・定石を学ぶことは大変有意義で、良書と思う。惜しむらくは古い本だけに登場する定石がすでに見かけなくなったものも多いことである。
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定石

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