スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
category
スポンサー広告

現代囲碁大系5 岩本薫/岩本薫

現代囲碁大系第5巻


講談社/高橋敬光
高段者 ☆☆☆

 岩本薫九段の打碁集。岩本九段の打碁集はあまりないので貴重である。
 岩本九段は、方円社の広瀬門下。修行時代は坊門と方円社の並立時代で、そこから日本棋院の成立を見ている。また戦中戦後の苦難の中、日本棋院の復興に尽力し、その棋歴は現代囲碁界成立と隆盛の歩みと同じくしている。原爆対局も含めて、激動の時代の囲碁界を支えた棋士の一人である。
 岩本九段の棋風はよく「豆まき碁」と言われる。それは白番で豆をまくように石をばら撒いて打つことからきているが、その軽妙にも見える打ち回しの裏には恐ろしい強力を秘めている。中終盤の強烈無比の寄り付きこそ本因坊薫和の面目躍如で、豆まきはその準備段階に過ぎない。
 岩本九段の青年期は長時間の持ち時間や時間無制限が当たり前の時代であり、江戸時代から続く四番手直りの打ち込み制度が残っていた。時代とともに選手権戦(本因坊戦など)の開始と相まって、コミ碁や持ち時間の短縮が図られた。そういう時代に育っただけに、岩本九段の棋譜はコミなし碁、時間無制限の碁の香りが強く残る。現代の古碁ともいうべき風格がある。現代の碁スピード感はないものの、ゆったりと練り上げられた布石と、一手もゆるがせにしない厳しい読みを秘めた中盤の石の運びは荘重である。ゆったりと並べたい一冊。
 
スポンサーサイト
category
昭和(打碁集)
genre
本・雑誌
theme
棋書書評

Comment

Trackback

http://das53jp.blog38.fc2.com/tb.php/248-aff60c50

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。