Entry Navigation

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
category
スポンサー広告

高尾紳路の布石入門/高尾紳路



成美堂出版/
初級~上級 ☆☆☆☆★

 布石の基本書として非常に優れている。ポイントとしては説明が簡潔なことと、図が大きくシンプルなこと。ボリュームもかなりあり、うたい文句のように初段レベルになるまで十分カバーできる。値段も手ごろなのでお買い得な一冊である。

 初めて19路で打つという生徒には梅沢先生のシリーズを薦めたり貸し出したりしてきたが、布石だけにかぎればこちらの方が勝るような気がする。また入門用の梅沢本よりもより長く利用できるだろう。
  
スポンサーサイト
category
布石

基本定石事典(上下)/高尾紳路



日本棋院/川熊博行
有段以上 ☆☆☆☆

 待望の新版がでた。
 定石の急激な進化によって石田芳夫の増補改訂版があまりにも使えない状態に陥っていたので、待ちに待たれた一冊である。石田版よりもページ数が増え、実戦例などの図を排除して内容を詰め込んだ印象がある。参考図と定石図を色分けするなどの工夫を見られる。説明は明快であり、現時点で定石事典としては最良である。

 もちろん、日進月歩の新手新型をカバーするには「事典」という形式では苦しい。システム布石の全局変化などは完全に守備範囲外ともいえる。それらは別な形で知識を得るしかないだろう。

 なかなか実現しそうもないが、定期的な改訂(5年に1回くらい)をしてもらえるとありがたいのだが。
category
定石

定石原典/梶原武雄



ユージン伝/中山典之
囲碁を哲学する人 ☆☆☆☆

 古い定石の本なので、今や一般的には価値がないように見えるが、そこは梶原本の面白さで輝きを失っていない。

 前書きにも書かれているが、定石は手順を覚えること(だけ)が重要なのではなく、その一手一手の意味を考え、それを知ることが重要だという考えに貫かれた内容だ。それは読者に要求しているだけではなく、定石を解説する側にも徹底されていて、1980年代当時に(あるいは今でも)定石として通用している型でも、梶原武雄九段が棋理にそぐわないと思われるものはばっさり切り捨て、代案を示している。今の目から見ても斬新な図が散見され、梶原武雄という人の独創性、先見性を改めて感じる。また常に石の働きを考え工夫するその態度そのものが示されている。

 本書で、定石そのものに入門しようというのはお薦めしない。(それも一興かもしれないが)なにぶん情報が古い部分があるからだ。一通り基本定石や流行定石をうろ覚えできてから読むと、定石の深い部分にまで目が届いて理解が進むかもしれない。わかったような気にはなったがその先に進めないと煮詰まっている人にお薦めである。

 ユージン伝はよい棋書を出すが、1ページに19路の全体図1つという固定化された不自由な構成が難点。1ページに参考図を2つ載せるために対偶に反転した図を使っているが、なれない人にとっては見にくいだろう。頭の体操になる、これも味、ということもいえるだろうが。


category
定石

華麗藤沢秀行/藤沢秀行



日本棋院/相場一宏
有段以上 ☆☆☆★

 「芸の探求シリーズ」第1巻。このシリーズは名作ぞろいである。

 構成は他のシリーズと同じで、「会心の譜」(代表譜詳解)、「青春の譜」(若い時代の棋譜)、「特別講座」(著者の持ち味を生かした講座)、「我が代表作」、「最新譜10選」となっている。芸の探求、とシリーズでうたっているように、著者の棋風に迫る充実の内容となっている。

 ただし、藤沢秀行の打碁集として考えたときに、この本は最高のものではないことも確かだ。藤沢秀行は非常に晩成の棋士で、そのハイライトは棋士生活も後半に入った棋聖六連覇にあると言って過言ではない。本書はそれ以前の出版でそれをカバーできていない。また、藤沢秀行を語る上で欠かせない坂田栄男との名人戦での死闘を扱っておらず、その点でも不満である。構成がよい打碁集だけに非常に惜しまれる。
category
昭和(打碁集)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。