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基本手筋事典/山下敬吾




日本棋院/青木勝
有段以上 ☆☆☆☆

 33年ぶりに基本手筋事典が改定された。旧版は藤沢秀行による上下2巻で、賛否両論あるところだが手筋という言葉を最大限広義に扱った(布石や死活の範囲もカバーしていた)意欲作であった。それに比して今回はオーソドックスな手筋事典といえるだろう。

 攻め、守りの2部に分け、その中を合計22の項目に分類してある。『活碁新評』などから取ったものなど、旧版からの共通の図も多いが、分類方法が大分変ったので編成はずいぶん変わった。参考譜も山下敬吾九段のものを中心に中韓を含めた現代棋士の棋譜が使われており、まさに一新されている。600ページを越えるボリュームと豊富な図は基本事典の名に恥じないものである。

 考えが自然に手筋に至れば上手だが、なかなかそうはいかぬもの。逆に手筋こそ書籍などで学ぶべきもので、本書を熟読玩味すれば上達は間違いない。そこまでいかなくても、適当なページを気の向くまま読み流しても十分に囲碁の深遠さと楽しさを垣間見せてくれる一冊で、上達に資するところも大であろう。
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事典

基本布石事典(上・下)/林海峰

 

日本棋院/堀田護
有段者 ☆☆☆☆★

 旧版の日本棋院布石事典。最近読み返して再評価。

 昨今は中韓を中心に囲碁の打法は急激な変化を見せており、従来の日本の伝統布石は「旧布石」とでもいうべき状態である。ここで取り上げられているのは当然国際化する以前の布石体系であるが、豊富な実戦例をもとに実によくまとめてある。伝統布石の発展史を理解できる一冊。

 実践的ハウツーものとしては情報が古いが、資料としての価値はかなり高いという評価。過去の名局や囲碁の歴史に興味がある好事家には特におすすめです。

 
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事典

現代定石活用事典(全3巻)/呉清源

現代定石活用辞典(上中下)楽天フリマ

  



有段者~高段者 ☆☆★
誠文堂新光社/島道雄

 要するに定石事典なのだが、なにがよいかというと定石の変化だけではなく、どういう布石・配石で使いやすいかということや、使用上の注意を的確に解説していることである。定石は手順を覚えるだけではなく、うまく使う=活用することが大事という趣旨からであろう。これは画期的な構成で、このような形式の事典が今後も出版されることに期待したい。
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事典

ヨセ辞典/加納嘉徳

  

誠文堂新光社/
有段者 ☆☆☆☆

 ヨセの知識を網羅している。目数別のヨセ紹介、ヨセの手筋の紹介、11路盤を使ったヨセ、目算問題集、ヨセの名局紹介。ストイックだが非常に実用的な本である。

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事典

基本布石事典【上下】/依田紀基


日本棋院/酒巻忠雄
上級者 ☆☆☆☆

 30年ぶりに内容を一新して出版された基本事典シリーズの第一弾。
 前回は(増補版も含め)林海峰九段監修であったが、今回は依田紀基九段が著者に。布石巧者と定評ある依田九段だけに的確な人選である。

 上巻が「星・小目の部」、下巻が「星、小目、その他の部」ということで、言葉で読むとなんだか分からない。しかし、索引その他を見ればそれなりの分類方法である。(「・」と「、」でニュアンスを変えているのだが、ちょっと分かりにくい)布石の分類は、述語などが確定していなかったり未成熟な部分があり、致し方ないか。
 各型4譜8ページほどで、比較的丁寧な解説がついている。全てではないが、そのあとさらに参考譜がつく。参考譜は127局収録されており、下巻には参考譜の索引もある。布石事典として内容は充実しているといえる。

 棋譜並べが苦手なひとは、本書の棋譜を並べるのがお薦め。手数も少なく並べやすく、解説つき。しかもある程度系統だって整理されているので知識を吸収するという意味では効率がよい。
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事典