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人生を変えた一局/山下敬吾他



有段者 ☆☆☆☆
マイナビ 高見亮子

 『囲碁将棋チャンネル』の番組「記憶の一局」を単行本化したもの。今回収録されたのは山下敬吾、吉原由香里、王銘エン、石田芳夫、小松英樹、小林光一、張栩、小林覚、片岡聡、鶴山淳志の10名。3局ずつ取り上げているので合計30局が収録されている。

 10人の棋士も大家から中堅、若手、女流まで幅広く、しかも選ばれた碁が、会心譜があれば痛恨の敗局もあり、さらには修業時代に勉強した古碁もあるということで本当にバラエティに富んでいる。打碁集の良し悪しを決めるのは作り手のこだわり、意気込みがだが、その点本書は各棋士にとって思いれのある1局を取り上げているので読みごたえは十分。ライターの高見さんも豊富でない紙巾でそれをうまくまとめていると思う。よい打碁集と思える本に久しぶりに出会った感じ。ぜひ続編を期待したい。

 有段者向けとしたが、1局あたりに6~8ページという解説量なので、研究するとなると高段者向きかも。(軽く並べて鑑賞するなら有段で十分)解説は上記の通りすごく良くよくまとまっていてわかりやすい感じがするが、収録された棋譜は有名なものが多くよく知っているのでそう感じしてしまうのかもしれない。
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現代(打碁集)

世界戦囲碁年鑑2015/江鋳久など



有段以上 ☆☆☆☆★
誠文堂新光社 大島正雄

  2014年に行われた国際棋戦の主要棋譜を 4,5 譜分けで掲載している。参考図も豊富で、日本語資料としては最新の囲碁情報を入手できる貴重な一冊。

 掲載内容は以下の通り。

第 19回三星杯 準決勝以上の 6局( 準決勝 1局省略)+特選譜2
第 18回LG 杯 準決勝以上の 5局+特選譜5
第 26回テレビアジア杯 準決勝以上の 3局
第 1回グロービス杯 準決勝以上の 3局
第 1回おかげ杯国際新鋭戦 決勝 1局
第 2回利民杯 決勝1局
第 5回世界女子選手権 準決勝以上 3局
黄龍士杯第 4回世界囲碁女子団体選手権  2局
第 3回世界女子団体戦 2局
古力李世石十番碁 全 8局
 合計 31局

 この他巻末には日中韓各国の状況の紹介や収録棋士の名鑑などもある。解説は江鋳久九段などによる中国棋士の研究結果や、『囲棋天地』『パドゥック』などを参考にしているという。実際『囲棋天地』の解説から引用している部分は多い。

 百齢杯や、事実上の世界最高峰のメンバーによる戦場とうなっている甲級リーグなどが無視されているところが気になるがまず満足できる選択で、解説が豊富なこととあわせ引き続きの刊行を期待したい。日本棋院の囲碁年鑑や囲碁雑誌、囲碁新聞の国際棋戦情報が貧弱である現状を考えれば、この年鑑に期待するしかない。

誤植
21ページ9 図 右上2の3の黒石が抜けている
30ページ15 図 右上の2の4の黒石が抜けている

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年鑑(打碁集)

NEW別冊囲碁クラブ15 勝負 アマ・プロ熱戦譜/坂田栄男

高段者 ☆☆☆☆
日本棋院

 トップアマとトッププロの対戦をまとめたアンソロジー。アマ側で登場するのは平田博則、菊池康郎、村上文祥、原田実、西村修、今村文明、中園清三、小森祥嗣、金沢盛栄、金沢東栄、高野英樹、坂井秀至と早々たるメンバー。(最後の二人はその後プロ転向)手合いは先から3子まで様々である。
 選局もすばらしく、西村修が5線に1間ジマリ(ヒラキ)を見せた碁や、原田実が手どころで絶妙手を繰り出してプロに腺で勝った碁など、いずれも熱戦好局が目白押し。


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昭和(打碁集)

龍淵 古力李世石 二十八番激戦哨戒/古力

クリップボード01

高段者 ☆☆☆☆★
中国文連出版社 張大勇
 
 2012年6月刊
 世界戦での好敵手としてしられる二人の対戦を網羅した打碁集。28局を400ページを超えるボリュームで解説してあり、大変並べ応えがある。じっくり検討しながら並べたいひとにお奨めの構成となっている。二人の碁はすさまじい激戦や深刻な読み合いに終始することが多く、解説も難解な図が多い。
 この本の出版後、例の十番碁が企画されたので二人の対戦は40を超えている。
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中韓(打碁集)

朝日アマ十傑戦/田村竜騎兵編



有段者 ☆☆☆★
大泉書店 田村竜騎兵

 第1回から13回までのアマ十傑戦の熱戦譜をまとめたもの。朝日新聞に掲載された新聞観戦記をもとにしているので竜騎兵以外のライターのものもある。各回決勝戦を含む3局が収められている。アマの碁といえどレベルが高く並べ応えがある。アマ碁界の歴史資料としても大変貴重である。
category
昭和(打碁集)